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私のオススメ授業紹介:アメリカの外交政策(佐藤 希美さん)
国際教養大学の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。
今回は佐藤 希美(さとう のぞみ)さんのオススメ授業第3弾をご紹介します。
こんにちは!佐藤 希美(さとう のぞみ)です。留学先のサンディエゴ州立大学からお届けします。今回はGlobal Leaderを目指すすべての人におすすめしたい、アメリカの外交政策の授業をご紹介します!
科目情報
- PLS390 アメリカの外交政策
- 教員:竹本 周平 助教
- 単位数:3単位
留学先の文化を学ぶために
アメリカに留学することが決まっていたので、何かアメリカについて学べる授業を履修したいと思い、この授業を選びました。宗教、ポップカルチャーなど、留学先の文化や風潮について学べる授業を留学前に履修しておくことはおすすめです。
この授業はどんな授業?
先生の講義を聞いて外交を分析するポイントを一から学び、現代のアメリカの外交政策について議論します。例えば、核抑止力はどのように働いているのか、大統領が変わるとどんな影響があるのか。「正解不正解を求めているんじゃないよ。君たちの意見が聞きたいんだ。」と、先生はどんな考えでも受け止めて深堀りしてくれます。
課題は、学期中に提出する3本のエッセイ(各500語以上)と、学期末に実施するグループプレゼンテーションです。
オススメポイント
ひたすら考え、ひたすら議論!
答えのない問いについて留学生たちとともにひたすら議論する授業です。受験生だったら一度は思い描くシチュエーションですよね!!「冷戦後のアメリカの外交は国際関係を不安定にしているのか」「アメリカが他国にたくさん干渉することに賛成か反対か」など、日本語でも考えることが難しい問題を英語で考え、英語でディスカッションするのでたくさん頭を使います。
世界(外交)の見え方が変わってくる
元々あまり関心が高くなかった分野なのですが、「せっかくリベラルアーツ大学で学んでいるんだから少しかじってみよう!」と思い、詳しい知識もないまま飛び込んだ授業でした。自分の無知さを毎回のように痛感しましたが、授業中聞くことすべてが新鮮で「知識の量が増えることによって見える世界がこんなにも変わるって、こういうことなんだな」と感じました。
この分野に精通している学生なら、ディスカッションを通してより深く外交について分析することができるだろうし、あまり詳しい知識がない人にも個人的にはおすすめしたいです。
課題が少ない
他の授業と比べると課題量が少なく、履修計画を組むうえでバランスが取りやすいのはありがたいポイントです。一方で授業中に頭をフル回転しないといけないので決して「楽な授業」ではありません!
知識の先で得られたもの
この授業を通して一番に感じたことは「すべては繋がっている」ということです。アメリカの外交政策と言いつつ中国やロシアの外交政策についての知識なしには考えられないし、アメリカの政治やイデオロギーについての知識がないと分析できない。自分がもっと博識だったらよかったのにと何度思ったことでしょう。この授業を履修し終えてから中国の外交政策やアメリカの政治にも興味が出たのは、私にとって大きな成長でした。
授業の中で最も印象深かったのはキューバ危機についての分析です。もしも外交交渉で違うアプローチをされていたら、第三次世界大戦が起こっていたのかもしれない。平和的解決に導いたのにはどのような要因があったのだろうか。高校時代に単語と年号だけ覚えていた出来事にこんな背景があったなんて!と衝撃を受けました。知識を詰め込んだ先で、分析したり自分の考えを見つめたりしてこそ、学ぶことの楽しさってあるんだなと実感しました。