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私の留学レポート:台湾?天主教輔仁大学~林 真白さん(3)~
国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。良いことばかりじゃない、ときには苦しいことや辛いこともあるのがAIUの「本気」の留学です。ここでは、そんな学生たちのストーリーを自身の言葉でレポートしてもらいます。
今回は、台湾に留学中の林 真白(はやし ましろ)さんのレポート最終回をご紹介します。
日本?台湾の友人たちと見た美しい景色
国立台湾大学に留学中のAIU生と、AIUで知り合った台湾の友人と一緒に、台湾の建国記念日に当たる「国慶節」に合わせて嘉義市と阿里山へ旅行に行きました。留学当初から、現地の友人や日本人の元ルームメイトから「阿里山は日の出や雲海の景色が風光明媚」と聞いていたことからいつか行ってみたいと考えており、そのことを知った台湾の友人が「一緒に行こう」と誘ってくれました。
阿里山への起点となる町まで行き、翌日早朝3時半に起きると、前日まで降っていた雨や霧が嘘のように消え、秋田と同じくらいの満点の星空が見えました。「日の出電車」に揺られ目的地に到着すると、雲海と日の出の美しい景色が私たちを迎えてくれました。
日本?台湾の友人たちと日本語や中国語で会話したり、しりとりをしたりしながら下山した後、阿里山への起点となった町で台湾の友人家族のお家に招待していただき、BBQに参加しました。台湾のBBQは日本のBBQと似ているのですが、タレの味付けが中華風なのと、付け合わせに食パンが必ず出てくるのが台湾流です。この付け合わせの食パンを炭火で焼くととても美味しいのです!私はすっかりハマってしまいました(笑)
留学を経て感じた自身の成長と変化
中国語能力の向上を留学の目標の1つに掲げていましたが、概ね満足のいく水準に達しました。留学が半分終わった7月にはTOCFLという台湾の中国語能力検定を受け、高階級(B2レベル)を取得しました。友人にも「100点中80点だね、日常会話では何の問題もないよ」という言葉をもらい、改めて自分の中国語力の成長を感じました。
2学期目には中国語で開講されている「フェミニズムと映画」という3~4年次向けの授業にも参加しました。最初は先生の特徴的な中国語の発音に戸惑い、ほとんど聞き取れませんでしたが、学期が終わるころには7~8割は理解できるまでになりました。最終課題であった2000字以上の中国語でのレポートもしっかり期限内に書ききることができ、100点満点中94点の成績をとることができました。
また学業面以外では、留学を通してより外向的になれたことに自分の成長を感じています。日本にいたときは家でのんびり過ごすことが好きだったのですが、台湾に来て様々なことに挑戦したいと思うようになり、一人旅で台中市に行ったり、学校の活動で古琴を体験したりと、自分から行動し、今までにない経験と挑戦の機会、そして友人を得ることができました。
帰国後に取り組みたいこと
留学前には「留学先でクラブ活動に参加してみたい」と考えていたのですが、留学当初、台湾の生活や授業スタイルについていくことに精一杯でクラブ活動探しにあまり身が入らず、結局大学でのクラブ活動には参加できなかったのが心残りです。また、授業は英語で受けていたとはいえ日常のほとんどで中国語を使っていたので、英語力が留学前より下がってしまった気がします。あと1年AIUで過ごす中で英語力も取り戻したいと思います。
留学先で得た知識を今後に活かしたい
留学前は大学院進学と就職のどちらを選択するか迷っていました。しかし、留学先で様々な授業を受け、知識欲も満たせたことから「これからは得た知識を使うことに焦点を当てたい」と思い、就職活動を始めています。留学中に培った語学力や問題解決力、チャレンジ精神を仕事でも活かし、日本と世界をもっと繋ぐことができる仕事をしたいと考えています。また、自分の想像以上に台湾を気に入ってしまい、留学後にまさかの逆ホームシックになってしまったので、いつか台湾に戻って働けたらいいなと考えています。
これから留学する皆さんへ
留学へ向け様々な不安も期待もあると思います。第一志望の留学先に行けなくて落ち込むこともあるかもしれません。1年という期間は長いと思うかもしれませんが意外とあっという間で、いつかやろうと思っていたことが一度機会を逃せば二度とできなかったり、その日会った友人と二度と会うことがなかったりします。たとえ志望する国への留学が叶わない場合でも、その1年間をどれだけ充実させられるかは自分次第であり、留学の満足度や自分の成長度合いも大きく変わってきます。これから留学する皆さんには是非一日一日を大切にする気持ちを忘れず、問題に直面しても周りを頼って乗り越え、友人を大切にしながら楽しく日々を過ごしてもらいたいと思います。
国際センターから一言
3回のレポートからは、林さんが台湾生活を満喫しながら笑顔で過ごす様子が伝わってきました。全てを軽々とやってのけたようにさえ見えますが、実は人一倍の努力をしてきたことでしょう。同時に中国語への熱意や、台湾に馴染もうとする様子もうかがえ、そのような前向きな姿勢が台湾の人たちからも受け入れてもらえたと思います。再びAIUのキャンパスでお会いできるのを楽しみにしています。
英語版ウェブサイトでは、留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。