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私のオススメ授業紹介:日本のビジネス文化(藤原 彩乃さん)
国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。
今回は藤原 彩乃さんのオススメ授業第2弾をご紹介します。
科目情報
- ECN343 日本のビジネス文化
- 教員:笹渕 一史 特任教授
- 単位数:3単位
履修した理由
留学先のオーストラリアで現地企業の活動や採用方法について知る機会があり、日本ビジネスの特徴についても学びたいと思うようになりました。また、就職活動を通じて日本企業のあり方を考える機会が増えたことで、改めて日本のビジネス文化への興味が高まり、この科目を履修しました。
この授業のオススメポイント
オススメしたいポイントの1つは、いま現在の日本のビジネス文化について学ぶだけに留まらず、そのビジネス文化の形成に影響を与えた歴史や文化的背景を学べるところです。例えば、聖徳太子の十七条の憲法から現代のビジネス文化にまで引き継がれている価値観を読み解いたり、日本に古くから根付く宗教が日本の会社での年功序列や終身雇用に、どのように影響を与えているのかを学んだりします。
留学生も多く履修していて、授業で学んだことを議論し合う機会が豊富にあることもこの科目の特徴です。毎週学んだ内容を応用し、グループで考えたことを講義の冒頭で発表する時間があります。講義から学んだことを応用して考えることで、新たな発見があり、それをさらにグループメンバーと共有したり、議論したりすることで学びを深めることができます。また、留学生との議論を通じ、他文化圏から見た日本のビジネス文化の特徴に気づかされ、新しい視点を見つけることができます。
普段、日本で生活していると当たり前に思える日本のビジネス文化を、日本の歴史や文化から遡って学ぶことで理解を深め、さらに留学生やクラスメイトとの議論を通じて、その特異性を学ぶことのできる科目だと思います。
この授業をオススメしたい人
将来、日本のビジネス文化に触れるであろう人にオススメしたい科目です。日本のビジネスを取り巻く文化はどういうものなのかを学ぶところから始まり、それがどのようにして日本で発生したのかを知り、さらに世界のビジネス文化と比較することで、相対的に日本のビジネス文化について考えを深めることができます。
自分を取り巻く「当たり前」について考えるきっかけに
この授業を通じ、自分の周りを取り巻く「当たり前」を疑う姿勢が備わったと思います。日本で古くから根付く年功序列や終身雇用、新卒の一括採用の制度がそもそも世界共通ではないことに気づかされ、それらがなぜ日本のビジネスにおいて長らく採用されているのかを考えるきっかけになりました。そして、それまで当たり前だった日本のビジネス文化が世界と比較すると当たり前ではないことに気づくことで、日本のビジネス文化自体が、ビジネス成功への妨げになっている可能性があると疑えるようになりました。このように、当たり前を疑う姿勢を、日本のビジネスのように大きなものに限らず、自分を取り巻く環境や生活においても大切にしていきたいと思います。
笹渕 一史 先生からのメッセージ
日本は、いま、大きな歴史の転換点に立っています。かつては世界の羨望を集めるほどの急成長を遂げた日本ですが、多様で急速な技術革新の時代を迎えて日本のプレゼンスはどんどん低下しており、近い将来、先進国の座を諸外国に譲らなければならなくなるかもしれません。これまで世界の研究の的となっていた日本のビジネス文化が、誠に皮肉なことに現在の困難の原因となっている可能性を否定することはできません。皆さんの時代には、皆さんの力で日本のビジネス文化の変容を遂げる必要があるものと考えられ、国際比較の中でその現在の姿を知るとともに、その新たな姿をいまのうちに一緒にじっくりと考えた上で、AIUから巣立ってほしいと思っています。