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私のオススメ授業紹介:デジタル?マーケティング戦略(本村 いく実さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。
今回は本村 いく実さんのオススメ授業をご紹介します。

はじめまして、2022年に入学した本村 いく実です。これから2回にわたって私のオススメ授業を紹介します。よろしくお願いします。

本村 いく実さん
本村 いく実さん

科目情報

  • ECN391 デジタル?マーケティング戦略
  • 教員:クー ケイ リョン 先生
  • 単位数:3単位

履修したきっかけ

私はマーケティングに関心があり、特に現代の生活と密接に関わるデジタルマーケティングについて学びたいと考え、この授業を履修しました。スマートフォンやSNSが生活の中心となる現代において、テレビCMや新聞広告といった従来の広告媒体だけでは私たちに情報が届きにくくなっています。特に、秋田での寮生活や海外での留学生活では、従来型の広告媒体を見る機会が減りました。そうした中で、企業はどのようにして地方や海外に住む人々を含めた消費者にリーチし、効果的に情報を届けているのか、また、私たちが日常的に目にするSNS上の広告やインターネット検索時に表示される広告は、どのような仕組みや戦略のもとで配信されているのかに興味を持ちました。

授業の概要

私たちの身の回りには、多様なデジタルメディアが存在しています。本授業では、「企業がデジタルメディアを通じて消費者情報をどのように捉え、どのように戦略を立てているのか」を学びます。

かつては、大量生産すれば売れる時代や、まだ世にない便利な新商品を発売すれば売れる時代がありました。しかし、技術の発展により、商品の機能や見た目、価格だけでは差別化が難しくなった現代では、商品の質やブランド価値がより重視されるようになり、マーケティング戦略も大きく変化しています。授業では、この変遷を追いながら、デジタルマーケティングが主流となった現代における課題を考察します。

特に、マーケティングでよく用いられる4P分析(Product, Price, Place, Promotion)がデジタル時代にどのように進化し、どのようにして消費者理解をより深められるのかを学びます。また、検索履歴や購買データなどの情報が、どのように収集され、活用されているのかも取り上げます。

さらに、ケーススタディを通じて学びを深めます。韓国人教授による授業だったこともあり、K-POPアイドルのマーケティング戦略に関する文献も扱い、その成功要因をデジタルマーケティングの視点から考察しました。複雑化するデジタル環境の中で、企業がどのようにマーケティング戦略やプロモーション活動を変化させているのかを、具体的なブランドの事例をもとに学ぶことができます。

授業で得られた学び

私はグローバル?ビジネス領域でマーケティング分野に興味を持っていますが、デジタルが発展した現代では、マーケティングとデジタルは切っても切れない関係にあると改めて実感しました。

この授業を通じて、数多くの商品が市場に溢れる中で、企業がどのように消費者と向き合い、ブランドの価値を築いているのかを深く学ぶことができました。

特に、デジタルメディアの発展により企業は消費者により近い存在となり、膨大な消費者データをもとに商品開発やプロモーションを最適化できるようになっていると知りました。その結果、競争が激化する一方で、企業は消費者のニーズを的確に捉え、ブランドのポジショニングを強化することが求められていると感じています。

また、授業内で身近なブランドを事例として取り上げ、マーケティング戦略を分析することで、「なるほど、確かに」と納得できる学びが多く、非常に楽しかったです。私は行動経済学にも興味があるのですが、プロスペクト理論などの知識がデジタルマーケティングと深く結びついていることも印象的でした。

さらに、学期末の個人プロジェクトでは、これまで学んだ知識を活かし、ブランドイメージと社会課題を結びつけたキャンペーンの企画を行いました。単なる理論学習にとどまらず、実際に思考を応用できる機会があったことで、学びがより実践的なものになったと感じています。

学期末の個人プロジェクトのスライド
学期末の個人プロジェクトのスライド

デジタル技術が発展した現代では、消費者の求める商品やサービスの質も変化しています。企業にとってデジタルマーケティングの知識は不可欠であり、私たち自身も消費者として知識を持つことが大切だと感じました。今回の学びを、今後のキャリアや日常生活にも活かしていきたいです。

クー先生からのメッセージ

私たちは今、何を買うか、どこへ行くか、誰をフォローするかといった、ほぼすべての意思決定がデジタルによって左右される時代に生きています。こうした環境では、デジタルマーケティングの理解はもはや「できた方がいい」レベルではなく、「必須の知識」と言えるでしょう。

この授業では、実際のビジネス事例を通して、グローバルブランドからニッチな企業までが、どのようにデジタル戦略を構築し、顧客にリーチし、心を動かしているのかを学びます。各回の授業では、さまざまな企業のアプローチを分析?比較し、活発に議論します。学生がアイデアを出し合い、常識を問い直しながら、戦略的思考を深めていきます。

単なるツールや流行を追うだけではなく、「デジタルストラテジスト」としての考え方を養うことが本授業の目標です。正しい問いを立て、目的に沿ってデータを読み解き、変化の激しい時代において賢明な意思決定を行う力を身につけます。また、マーケティングキャンペーンの設計など、実際の課題をベースに取り組むプロジェクトにも挑戦し、学びを実践に結びつけていきます。

消費者の意思決定の経路や、変化し続けるマーケティングの基本を学ぶことで、デジタルマーケティングがどのように創造力と分析力を融合させているかが見えてくるはずです。デジタル時代のマーケティングの本質に触れ、これからの時代に活きる思考を育てたい方にとって、本授業はその第一歩となるでしょう。

※実際のコメントは英語ですが、ここでは意訳した日本語を掲載しています。